人工透析・夜間透析 南海田病院



怪  談

 

- 怪  談 -

 


子供のころの話ですが、季節が夏から秋に代わるころ両親から昔から伝わる怖い話や怪談を聞かされたものです。当時はクーラーや空調設備の在る家庭はまれで暑い夏を涼しく過ごし少しでも早く子供を寝床につかせることが親の大切な役目でした。今思い返してみると獣に騙された話や夜中に墓の前を歩いたことなど”たわいもない話”ですが、世の中に“稲川潤二“や”都市伝説“があったわけでなく子供にとっては十分すぎる”怪談”でした。一般的な家庭用トイレは薄暗く又不衛生で怪談を聞かされた夜などは怖くて朝まで我慢をしていました。
 
受験勉強に精をだしていた頃の話ですが、三夜連続で”金縛り“を体験しました。現代科学では簡単に”睡眠障害“と決めつけられていますが、当事者としては間違いなく恐怖体験でした。草木も眠る丑三つ時などと表現される午前二時~三時くらいに壁から白いものがヒューと出てきて枕元に居座り上からじっと見降ろしていました。其の間手や足は催眠術がかかったように身動きがとれず、又叫ぼうにも声は出ず視覚のみ正常でした。時間にして数分間だと記憶していますが、その白いものが壁に帰るまで「早く帰ってくれ!」と念じていました。翌日そのことを親に知らせると「夢でも見たのいねー」と取り合ってくれませんでした。只、3日3晩続いたことを告げると少し本気になり、部屋を確認してくれベッドの向きが悪いという結論を出しました。ベッドの向きを南北から東西に変えると不思議とその日来真夜中の訪問はなくなりました。(昔から北枕は悪いことが起こるとの迷信がありました)

 
怪しいOr恐しい体験 = 怪談と定義するならば、現代社会は様々な”怪談”に遭遇するリスクを孕んでいます。身に覚えのないパワハラ・セクハラ疑惑や満員電車等で巻き込まれる痴漢冤罪等は必要以上に発達した現代社会の裏事象です。又、学校等の公共施設においてもモンスターと呼ばれる人たちによる執拗な抗議や法外な要求等は新たな脅威や恐ろしい存在となりつつあります。個人がこの様な”怪談”に巻き込まれない為には内部においては人間・信頼関係の構築以外対抗手段はなく、外部的には絶えず世間や他人の動きを注視することが肝要です。(個人的には満員電車での安眠や片手のフリーハンド状態は避けています)
 
今から百年以上前に小泉八雲(本名 ラフカディオ・ハーン)というイギリス人が日本各地の伝説・幽霊話を編集し”怪談“として広く伝えました。ハーンは”怪談“を広める一方、一世紀の時を超えて現代の”怪談“を予見し忠告していたのかもしれません。なぜなら彼はイギリス人のくせに、わざわざ日本にやってきて異国の伝説・幽霊話などを編集するおせっかいをしたわけですから!




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